2025/04/30
目次
🧠 はじめに|「内定レベル」の思考とは?
🔸 ケース面接で問われるものは「知識」より「考え方」
🔸 今回の過去問で学べるポイントと、本記事の読み方ガイド
🧩 今回のビジネスケースお題
🔸 お題: 中規模テーマパークの売上向上
🔸 お題の背景
✅ 回答プロセスのステップ解説(Good回答)
🔸 Step1|前提整理とゴールの明確化 ~「何を解決すべきか?」を定義~
🔸 Step2|仮説立てと構造化 ~フレームワーク(4P/3C/SWOTなど)をどう活用する?~
🔸 Step3|施策立案とストーリー化 ~面接官を納得させるストーリーの作り方~
🙅♂️NGパターンにありがちなミスと比較解説
🔸 パターン1|フレームワークをなぞるだけで深掘りがない
「その回答、『対策してる感』あるね。」
壁打ちやディスカッションの中でそんなことを言われたこと、ありませんか?
「実力に裏打ちされた回答」と「対策による付け焼き刃の回答」を分けるのは何なのでしょうか。シンプルに答えるとすれば、知識に依存しているかどうか、と言えるでしょう。フレームワークや過去に取り組んだケースの事例に頼れば、「それっぽい」回答を作るのは容易です。
しかし戦略コンサルティングファームで求められるのは、それまで誰も解いたことのない複雑な課題にオリジナルの回答を出す能力です。付け焼き刃の知識ではなく、真の思考力の獲得を通じて内定を勝ち取るための対策方法について解説します。
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▼ぜひ一度ケース面接の実力を測ってみませんか?
思考力の獲得には、実際の思考プロセスを体験し、「良い思考」「悪い思考」を身をもって学んでいくことが大切です。この記事では、実際のお題を題材にGood回答とNG回答の例を取り上げます。みなさんが陥りがちなNG回答をチェックするとともにNG回答を脱却する対策方法についても紹介するので、ご自身の思考プロセスがNG回答に陥っていないかを確かめてみてください。
過去問を通して学ぶ“内定レベル”の思考vol1はこちらから
それほど変わったところのない、よくあるお題だな〜という印象かと思います。しかし、油断は禁物。「いつもの流れね」とフレームワークを適用していると、思わず落とし穴にハマりがちです。
「論理が飛躍していないか」「課題として取り組むのに十分な深掘りができているか」をフラットに分析し、実力が伝わる回答をまとめましょう。
最初に、前提を確認します。「主体と期間と目標値」のような形で、前提確認が必要な項目を覚えてしまっている人がいます。もちろんそれ自体は悪いことではありません。限られた時間しかないケース面接の中で、細部までその場で考えるのは困難だからです。しかし、前提確認においても決まりきった型をなぞるだけでは不十分。お題ごとに押さえておいた方が良い論点が異なるのです。
📢例えば今回のお題、中規模テーマパークにおいては、立地やコンセプトによって自社の強み/弱みや競争環境が全く違います。
例えば、東京のテーマパークと北海道のテーマパークではコスト構造や利便性が全く異なりますし、同じ東京のテーマパークでも「よみうりランド」と「サンリオピューロランド」ではターゲットから打つべき施策まで異なるでしょう。こうした違いについて曖昧なまま議論を進めると、「どれにも微妙に当てはまらない」ピントの外れた議論になってしまいます。
ここでは、「都内のテーマパーク」「コンテンツは一般的なアトラクション(サンリオ、のように特定のコンセプトがない)」という前提を置いてみましょう。
現状確認の後は、現状分析と課題の特定に移っていきます。ここで役に立つのが、フレームワークです。
ケース面接の限られた時間の中で全くのゼロから論点設計を行うのは、至難の業。フレームワークを用いることで汎用性の高い思考プロセスを短時間で再現し、真に取り組むべき論点に集中して時間をかけることができるのです。
🌟ここで重要なのは、「何のためにフレームワークを用いているのか」を意識しながら論点設計を行うことです。
例えば、現状分析で使う人の多い3C。3C分析は、自社のポジショニングや競争環境を俯瞰的に分析する時に役に立つフレームワークです。例えばテーマパークのケースなら、
というように、序盤の論点設計につながる大論点の整理に適しています。
一方4Pは、マーケティングの教科書でよく紹介されるフレームワーク。顧客のニーズに焦点が当たっているので、顧客セグメントが絞られたのちの中小論点の整理に有用です。「ファミリー層のリピート率をいかに高めるか?」といった具体的な論点に答えるため、4Pを使うことが多いでしょう。例えばテーマパークの例なら、
といった分析を行うことで、「小児連れの満足度を高めるため、小児向け休憩所を作る」「複数回来場による割引を導入する」「リピーター促進マーケティングを行う」等、施策につながる粒度感まで論点を分解することが可能です。
📌フレームワークは目的ではなく、あくまで手段。手段は目的に合わせて選択しなければなりません。「私は必ずこのフレームワークを使う」というような、目的を見失った使い方をしないよう、注意しましょう。
ケース面接で活用できるフレームワークとその使い方については以下の記事にて詳細に解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
課題が特定できれば、その裏返しで施策立案です。ここでは施策自体のアイデア以上に、課題特定から施策立案へのつながりを、いかに納得感のある論理でストーリー化できるかがポイントとなります。
📝最も重要なポイントは、論理のつながりをクリアにすること。
「結論ファーストで話そう」ということはよくアドバイスされますが、結論を話した後の「なぜならば」をクリアに話すことを意識してください。ポイントは、論点の数、区切り、優先順位を明確にすること。「理由は3つあって、一番重要なのは一つ目の◯◯だと思っています」というように、「今自分が話していることはストーリーのどこに位置づけられるのか」を丁寧に確認しながら話すのがおすすめです。