2025/06/03
目次
はじめに|「FAS」って結局どんな仕事?Big4との関係性を3分で理解
🔸 FASとは?M&A・財務アドバイザリーの全体像
🔸 Big4(PwC/デロイト/KPMG/EY)でのFASの位置づけとは?
第1章|Big4各社のFASを徹底比較!特徴・カルチャー・業務領域の違いとは?
🔸 PwCアドバイザリー(PwC FAS)の特徴
🔸 デロイト・トーマツ・ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)の特徴
🔸 KPMG FAS(あずさFAS)の特徴
🔸 EYストラテジー・アンド・コンサルティング内FAS部門の特徴
第2章|年収はどこが一番高い?Big4 FAS年収ランキング&昇給スピード
🔸 各社の初任給&平均年収は?
🔸 FASの年収が高い理由とは?
第3章|新卒採用は狭き門?Big4 FASの難易度と倍率のリアル
🔸 学歴フィルター・人気ランキングの実態
🔸 FASが難しいと言われる3つの理由
第4章|新卒でFASに入るには?各ステップの対策法
🔸 【全体像】新卒選考の流れをざっくり解説
🔸 STEP1:エントリー・ESのポイント(企業ごとの違い)
🔸 STEP2:Webテストの出題傾向と通過率
🔸 STEP3:ケース・面接対策|FASならではの質問とは?
第5章|各社の選考フローとTips
✏️ 【PwCアドバイザリー】選考フローとTips
選考フロー
内定のためのTips
✏️ 【DTFA】選考フローとTips
選考フロー
内定のためのTips
✏️ 【KPMG FAS】選考フローとTips
各選考フロー解説
内定のためのTips
✏️ 【EY FAS】選考フローとTips
各選考フロー解説
内定のためのTips
第6章|内定者作成!FASの面接でよくある質問
【1. 志望動機・キャリア関連】
【2. M&A関連の知識・関心】
【3. ビヘイビア質問(行動面接)】
【4. その他】
第7章|FAS志望者必見!向いている人の特徴と身につけたいスキル
🔸 こんな人が活躍できる!FAS向きの至高性とは?
第8章|FASは戦略コンサルと何が違う?将来のキャリア・転職先の違いも解説
🔸 戦略ファームとの仕事内容の違い
🔸 「戦コンにするか、FASにするか」迷っている人へのアドバイス
⭐️ まとめ|Big4 FASを目指すなら、知っておくべきこと全部まとめ
FASとは「Financial Advisory Service(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)」の略称で、コンサルティングファームの中でも特に財務やM&A(企業の合併・買収)に特化した専門領域を担う部門や組織を指します。
主な業務には、M&Aにおける戦略立案や買収先の選定、デューデリジェンス(財務・法務調査)、企業価値評価(バリュエーション)などがあり、企業の意思決定を財務面から支える役割を果たしています。
Big4(PwC、デロイト、KPMG、EY)におけるFAS(Financial Advisory Services)の位置づけは、各社の中でM&Aや財務領域に特化したプロフェッショナル部門として重要な役割を担っています。
企業が重要な経営判断を下す場面において高度な専門知識と実行力が求められるポジションです。FASは、戦略・業務改善を中心とする一般的なコンサルティングと比べ、よりファイナンス寄りの知見や定量分析スキルが重視される点が特徴です。
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PwCの特徴は、経営戦略の策定や業務改善の支援サービスを提供するコンサルティング部門と、M&Aのような外部成長戦略や事業再生等の支援サービスを行うディールアドバイザリー部門、この2つの部門を一つの企業体の中に併せ持っていることです。
また支援のフェーズがM&AのトランザクションからPMIの領域にスムーズに移行できるよう、ディールアドバイザリー部門とコンサルティング部門の間を繋ぐ橋渡しのための専門チームを置いています。
👉クライアントへ提供するソリューションを淀みなく一気通貫したものにしていることも、PwCの特徴でしょう。
M&Aの戦略立案から再編の実行まで、クライアントに寄り添いサービスを提供することがDTFAの強みです。
👉ブルームバーグ社が公開している「2023年のM&A財務アドバイザー日本関連ランキング」によるとデロイトは手数料金額順ランキング及び案件数順いずれにおいてもBig4で圧倒的に1番であり、実績があるといえるでしょう。
KPMG FASでは、事業領域を11の主要業種に分類し、それぞれに精通した専門チームを配置することで、高度で質の高いアドバイザリーサービスを提供している点が大きな強みです。
顧客企業とは単発の支援にとどまらず、長期的な信頼関係を築きながら、経営改革を現実の成果へと導いています。さらに、海外の業種別チームと密接に連携する体制が整っており、グローバルな経営知見をタイムリーに取り入れられるのも特徴的でしょう。
👉また待遇面も他社より優れており、年収及び成長環境どちらもトップクラスでしょう。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)のFAS部門は、新卒からM&Aや企業価値評価の専門性を実務を通じて体系的に身につけられる環境が整っています。
👉監査や投資銀行とは異なり、M&A後の統合支援まで一貫して関われる点が魅力です。
EYグループの知見を活かしつつ、国内外の多様な案件に携われるほか、柔軟な働き方やグローバルな連携体制も整っています。
初任給で見ると全業界でもトップレベルの水準であり、総合コンサルや戦略コンサルと比較しても大きく見劣りするわけではありません。
💰Big4各社の初任給は各社ともに500万円から600万円程度の範囲に収まっています。
平均年収はBig4でみても差があります。Openworkなどのデータを基に各社の平均年収を表にまとめてみました。
会社名 | 平均年収 |
---|---|
PwC FAS | 1,065万円 |
DTFA(Deloitte) | 983万円 |
KPMG FAS | 1,245万円 |
EYSC(EY) | 909万円 |
このように、FAS業界は初任給・平均年収の両面で非常に高い水準にあり、特にKPMG FASは平均年収1,200万円超という突出した数字を示しています。
FASは業界に比例する形で、専門性や責任が求められており、クライアントの重要意思決定を支援するというFAS業務の性質上、日々高いパフォーマンスが求められます。
👉FASを志す上で、報酬水準の高さは確かに魅力的な要素ですが、それ以上に専門性のある仕事に若手のうちから深く携われる点や、ダイナミックな経済活動の最前線に立てるという醍醐味があります。
こうした環境で自らを鍛え抜き、プロフェッショナルとして飛躍することを目指す人にとって、FASは非常に魅力的なキャリアの選択肢だと言えるでしょう。
FASは少数精鋭で大規模なM&A案件を担うため、1人あたりの負荷は高くなりがちです。さらに、納期のある高難度プロジェクトが多く、業務は締切前に集中する傾向があります。
💰こうした激務の一方で、FASは報酬水準が非常に高いのが特徴。これは、専門性の高さと企業の意思決定に直結する付加価値の高い仕事が評価されているためです。
また、若手でも経営層や投資家と直接対峙する機会が多く、短期間でビジネスの本質に触れられる点も大きな魅力。財務・戦略・法務などの多角的な視点を実務で磨くことができます。
こうした経験はキャリアの基礎体力を圧倒的に鍛えるものであり、FAS出身者はその後、以下のような幅広いキャリアへ進む傾向があります。
○事業会社の経営企画・財務部門
○PEファンドや投資銀行
○コンサルティングファーム
○スタートアップCFOなどCxOポジション
FASは、ハードさの裏に圧倒的な成長と選択肢の広さがあるキャリアだと言えるでしょう。
Big4 FAS(EY、PwC、KPMG、Deloitte)では、新卒採用において一定の学歴フィルターが存在する傾向があります。特に以下の大学群出身者が内定者の大多数を占めています:
○東京大学
○京都大学
○一橋大学
○慶應義塾大学
○早稲田大学
(いわゆる「東京一工早慶」)
これらの大学出身者は、FAS部門が求める高い論理的思考力、数理的素養、ケース対策への適応力を身につけていると見なされやすく、選考通過率が高くなる傾向があります。
ただし、地方旧帝大(東北・名古屋・大阪・九州大など)や上智、ICU、神戸大学等からの採用例もあり、フィルターは絶対的なものではなく、地頭・ケース対応力・ポテンシャル重視の傾向も強まっています。
新卒でFAS(Financial Advisory Services)部門への就職が難しいとされる理由は、主に以下の3点に集約されます:
✅財務・会計への強い関心と知識が求められる
新卒ではポテンシャル重視のため、必須ではありませんが、FASではM&Aや企業価値評価、財務デューデリジェンスなどを扱うため、財務会計への関心と一定の基礎知識が求められます。公認会計士試験や簿記などを通じて、学生時代から積極的に学んでいることは選考で評価されるポイントになるでしょう。
✅ 高度な論理的思考力が求められる
FASもコンサルと同様に論理的思考力が求められます。複雑なビジネススキームや財務分析を短期間で整理し、クライアントに提案するためには、論理的に物事を整理し、筋道を立てて説明する力が必要だからでしょう。そのため、面接では思考力や構造化力が厳しく問われる傾向があります。
✅非常に人気が高く競争率が激しい
Big4 FASは給与水準が高く、業務の専門性・成長機会も豊富なため、外銀や総合商社志望の上位層が併願する人気職種です。採用枠が少ない上に志望者のレベルも高いため、ESや面接、適性検査などすべての選考段階で高水準が求められます。
基本的にBig4の採用プロセスとしては、エントリーシート、適性テスト、面接またはグループディスカッション(複数回)、選考型インターンが主になります。
会社に応じてグループディスカッションがない場合や、インターシップがない場合がありますので各社ホームページ等をしっかりと確認しておきましょう。
📍FASはコンサルと同様にESの通過率は高いです。
しかしながら選考においては、人物面接が主となってきますので、手を抜かず高い完成度まで持っていく必要があるでしょう。
内定者のESを見ると各社が求めている人物像に一致している点が興味深いです。その上で各社の選考においても共通して「FASという専門領域でなぜキャリアをスタートしたいのか」「その中でなぜこのファームなのか」を明確に伝えることが重要になってくるでしょう。
各社WebテストはSPIや玉手箱、TG-webといった独自のものではなく、一般的なものを採用しています。そのため市販のテキストを使って対策することが可能です。
📍ボーダーラインは特段高いわけではありませんが、KPMG FASのボーダーが最も高いように見受けられます。
またPwC はテストの使いまわしを採用していますので、コンサル・FAS問わず、過去にテストを受けていた場合、そのスコアが強制的に使いまわされてしまいます。そのため特に準備をする必要があるでしょう。
PwCはTG-webを採用しています。SPIや玉手箱と比べ、難易度が高く制限時間が短い傾向があるので注意しましょう。
📢FASも会社によってはコンサルと同様にケース面接を採用しています。
ケース面接の頻出お題や解説は以下の記事にて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
【完全ガイド】ケース面接のお題&回答例|頻出パターンと攻略法を徹底解説! - CaseMatch(ケースマッチ)| 完全無料のAIケース面接対策
ケース面接の解き方を徹底解説|過去問を通して学ぶ“内定レベル”の思考vol1 - CaseMatch(ケースマッチ)| 完全無料のAIケース面接対策
コンサルほど多くの回数を行ったり、難易度が高かったりするわけではありませんが、少しひねった問題や公共ケースと呼ばれる社会的な問題への解決策について問われるパターンの問題も出題することがあります。
26卒では、下記の問題が出ました。
男性の育休率向上のため、大企業は何をすべきか
またFASならではの問題として、前述しましたが「FASという専門領域でなぜキャリアをスタートしたいのか」「その中でなぜこのファームなのか」といったWhy FASのような質問や気になるM&Aといった財務への関心をもつ質問が問われる場合もあります。
PwCアドバイザリーは、M&AからPMI(統合支援)まで一気通貫で支援できる体制が整っています。特に事業再生領域では業界トップクラスの実績を持ち、難易度の高い案件に若手から関われることが魅力です。組織風土はPwCのコンサルと同様に若手の意見をしっかり聞く風土が醸成されている一方、アウトプットの質には非常に厳しく、成長環境はタフです。待遇面ではBig4の中でトップクラス。30歳時点では1,000万円前後まで伸びるとされ、昇格は厳しいものの長期的なキャリア報酬も高い水準です。
▶️ ESで落ちることは基本的にはないですが、面接の際にES記載内容について深掘られますので、丁寧に書きましょう
▶️ TG Webは1度受けたスコアがグループ全体で使い回しになるため、最初の一回が非常に重要です。
▶️ GDのお題の難易度は高くありませんが、参加者のレベルがDTFAと比較するとやや高いです。26卒では5人のグループで選考官は1人。社会課題の解決系や抽象系のお題が頻出でした。
▶️ コンサル対策をしていたら基本的にFASのケース面接は特に問題ないです。26卒では戦コン志望でもこの面接で落ちている人が一定いましたので、気を抜かず受験しましょう。比重としてはケース>人物で見られている気がしましたが、人物対策も手を抜かないようにしましょう。
▶️ この1dayジョブではM&Aに関連したお題が出題される傾向にあります。M&Aに関して知識をつけておくことをおすすめします。
▶️ 基本的に聞かれることは「ビヘイビア」と「志望動機」が多いです(+逆質問)
▶️ 一般的な人物面接に加えて、ケースのようなディスカッションが課されます。
※上記は26卒サマーのものです。27卒で選考フローが異なる可能性があるためご注意ください。
DTFAは日本トップクラスのM&A案件数を誇るアドバイザリーファームで、リーグテーブルで案件数上位など、業界最大規模の実績があります。規模・業務範囲ともに圧倒的で採用人数もとても多いです。
組織風土はトップダウン色が強く、上下の壁を感じる声もありますが、近年は新卒採用を積極拡大しており、若手を育てる方針も掲げています。
▶️ ESで落ちることはないですが、最終面接まで使われるのでしっかり書きましょう
▶️ かなりボーダー低いですが、落ちる人も毎年一定数いるので、複数回受験して良いスコアを提出することをおすすめします
▶️ 資料が配布され、その資料を読み込んだ上でディスカッションを行います。特徴的なのはGDのお題の難易度が高い一方、学生のレベルがそこまで高くないこと。M&Aシナジーや事業戦略など専門的なテーマが出るため、M&Aへの理解を問われるように見えますが、実際はM&Aへの解像度の高さというより一般的なGDで求められている力があれば通過可能です。
▶️ 志望したサービスラインの社員が出てきます。Why FAS、Why デロイト、Why 選択したサービスライン、Why not コンサルや外銀はよく聞かれますし、詰められます。
▶️ ケース面接を課される場合がありますがお題としての難易度は高くなく、一般的なお題が多いです。
▶️ 詰められる人とそうでない人に極端に分かれる印象があります(恐らく今までの評価が関係してそうです)基本的に内容は1次面接とそこまで変わらないので、一般的なFASの人物面接と捉えていただいて大丈夫です。最終面接にてケースが出題されていた人もいました。
※上記は26卒の選考フローですが、例年どのタームでも選考フローは一緒です。
KPMG FASは、Big4の中でも特に少数精鋭で知られ、業界別の専門チーム体制を敷いています。M&Aや企業再生、バリュエーションなどの高度な財務アドバイザリー業務を提供し、グローバルなネットワークを活用したサービス展開が特徴です。また、年収水準が高く、専門性を深めたい志向の学生にとって魅力的な環境となっています。
▶️ 26卒ではここで大半の方が落ちていた印象があります。手を抜かずに対策しましょう。26卒サマーのWebテ形式はTGが出題されていました。
▶️ 他のFAS同様、志望動機やガクチカに加えて、Why FAS、Why KPMG、Why not IBのような一般的な質問が聞かれます。
▶️ ジョブではM&Aに関するお題が出題される傾向があります。M&Aによるシナジー効果、買収先企業の選定、バリュエーションなど、ややIBのジョブに近い形式なので、レベルが高いのが特徴です。
▶️ 一般的なFASの人物面接で聞かれる質問がされている印象です。ジョブの感想や振り返りについても聞かれることがあるので、事前に考えておくことをおすすめします。
27卒の選考フローが掲載されているので公式サイトを確認しましょう
https://recruit.kpmg-fas.jp/recruitinginformation-a.html
EYのFAS部門は、新卒からM&Aや企業価値評価の専門性を実務を通じて体系的に身につけられる環境が整っています。また、監査や投資銀行とは異なり、M&A後の統合支援まで一貫して関われる点が魅力です。柔軟な働き方やグローバルな連携体制も整っており、多様な案件に携わることが可能です。
▶️ 書いた内容は最終面接まで使われるので、丁寧に書くことを心がけましょう
▶️ ボーダーは高くはないですが、他の企業で受けるなどして対策しましょう。
▶️ 26卒のサマージョブ前の面接では会計・財務に関連した知識を問う問題が出題されました。知識の有無を見られているというより、思考過程を見られているような気がしましたが、勿論知識があるに越したことはないので、事前にインプットしておくことを推奨します。『財務3表一体理解法』をはじめ、会計・財務の有名本は数冊読んでおくと良いのではないでしょうか。また、逆質問の時間も長めにあったので、事前に準備しておきましょう。
▶️ M&Aや企業価値評価、アクティビストなどに関連したお題が出題されます。
▶️ インターンの感想や志望動機が聞かれ、基本的にはFASの一般的な人物面接と同様です。「なぜEYなのか」「なぜFASなのか」はマストで言えるようにしておきましょう。
◎上記に加えて、逆質問を準備することも大事ですね。
Big4のFASで活躍できるのは、財務や数字に強い関心を持ち、論理的に物事を整理・判断できる力を備えた人であり、プロジェクト単位で高密度な業務をやり抜く集中力や責任感、プレッシャーへの耐性を持ちながら、特定分野で専門性を深める成長意欲が高い志向性のある人物です。
✅数字に強く、財務への関心が高い人
FASの仕事では、財務諸表をもとに企業の価値やリスク、事業の実態を定量的に把握し、買収や再編といった重要な意思決定を支援します。
そのため、決算書やキャッシュフローに抵抗がなく、数字を使って論理的に物事を考える力が求められます。
✅ 論理的思考ができる人
FASでは、M&Aや事業再編、企業再生といった複雑でスピード感のある案件を扱うため、物事を構造化して整理し、短時間で的確に判断する力が求められます。複数の利害関係者が絡む中で、論点を明確にし、因果関係や優先順位を捉えながら議論をリードする場面も多くあります。
✅プレッシャーに強く、責任感がある人
FASでは、クライアントにとって極めて重要な意思決定に関わる案件を扱うため、自分のアウトプットを常に意識する必要があります。限られた時間で高精度な分析や報告が求められ、納期直前には業務が集中することも少なくありません。
そうしたプレッシャーの中でも冷静に業務を遂行し、自分の仕事に責任を持って最後までやり抜く姿勢が求められます。
FASと戦略コンサルはどちらも経営課題に取り組むコンサルティング業務を担いますが、FASの方がより実行重視の財務コンサルティングを行うことが特徴でしょう。
📣具体的にはFASは主にM&Aや企業再生、財務デューデリジェンス、バリュエーション(企業価値評価)など、財務・会計を基盤とした実務支援が中心です。
クライアントの意思決定を実行に移す局面で、現場に深く入り込み、数値に基づいたアドバイスを行います。また、M&A後のPMI(統合支援)や、再生局面での金融機関との交渉支援など、実行フェーズに関わることも多いです。
「戦略コンサル(戦コン)にするか、FASにするか」で迷っている人にとって重要なのは、「どのような力を身につけ、どのようなキャリアを歩みたいか」を明確にすることです。
✅戦略コンサルは、未確定な経営課題に対して仮説を立て、短期間で高速に検証・提案することを求められます。
ロジックや抽象思考が重視される一方で、業界横断的な視点や、経営陣と対等に議論する力も問われるため、「0→1」のフェーズに魅力を感じる人や、将来的に起業や経営層を目指す人に適しています。
✅一方で、FASは会計やファイナンスの専門性を活かし、M&Aや企業再生など、数字に基づく実務支援を行うことが特徴です。
プロジェクトは比較的中長期で、法務や税務などと連携しながら「1→100」のフェーズでの支援に携わるため、実務を通じて企業価値に具体的なインパクトを与えたい人に向いています。
両者に共通するのは、経営に関わりたいという志向です。
そのため、「抽象的な経営戦略の立案に魅力を感じるか、数字に基づく実務支援にやりがいを感じるか」という観点で、自分の志向と将来像を照らし合わせることが、戦コンかFASかを選ぶ際の明確な判断軸となるのではないでしょうか。
Big4 FASの全体的な位置づけ
🔹選考難易度・倍率:
🔹FASに向いている人の特徴:
Big4のFAS部門でのキャリアを目指すことは非常に挑戦的ですが、対策をしっかりと重ねれば、不可能ではありません。業務の負荷も大きいですが成長や達成感も大きいです。
高い専門性と論理的思考力が求められる環境で、企業の財務戦略に直接関与し、価値を創造する役割を担うことができます。この記事を参考に、早めの情報収集と準備を進めましょう!