2025/06/23
目次
📌 はじめに|NRIってどんな会社?なぜ学生から人気なのか?
🔶野村総合研究所の事業内容と立ち位置
🔶就活生からの人気の理由とは?
💼 野村総研の新卒採用&インターン情報まとめ
🔶インターンと本選考、どちらから参加すべき?
🔶年度別の採用人数と内定の傾向
🎓 採用大学ランキング|どんな層がNRIに内定しているのか?
🔶実際に内定した大学一覧
🔶学歴以外で評価されるポイントとは?
💡 難易度や通過率のリアル|他社と比較してどう?
🔶NRIの難易度は他のコンサル・シンクタンクと比べてどう?
🔶通過率や内定までのハードル
📝 インターン選考フローを完全解説!
🔶エントリーシート(ES)の通過基準は?
🔶Webテストの形式と対策法
🔶面接・GDで見られるポイント
📚 おすすめの対策本・問題集まとめ
🔶Webテストやケース対策におすすめの一冊
✅ まとめ|NRI志望者が今からやるべき3つのこと
野村総合研究所(NRI)は、就活生の間で「外資とは違う日系トップファーム」として圧倒的な存在感を誇ります。戦略からITまでを網羅する独自の強みや、官民にまたがる影響力の大きさなど、その魅力は一言では語れません。本記事では、そんなNRIの全体像と選考情報を詳しく解説します。
NRIは1965年、野村證券の調査部門を母体として設立された企業で、日本における民間シンクタンクの先駆けです。創業当初から、官公庁向けの政策提言やマクロ経済の調査・研究などを担ってきました。日本経済の高度成長を背景に、政府と民間の中間に位置する「知のインフラ」として、NRIは着実に存在感を高めていきます。
現在のNRIは、以下の2つの領域を主軸に事業を展開しています。
🔹コンサルティング事業
経営戦略立案、業務改革、組織変革、DX支援などを中心とする部門で、公共政策の策定支援など官公庁向けの案件も多数。金融・流通・社会インフラといった分野での実績が豊富で、日本を代表する大企業や中央省庁との継続的な取引を通じて、高度で実行可能性の高い提案を行っています。
🔹ITソリューション事業
主に金融業界を中心に、基幹系システムの設計・構築・運用までを一気通貫で担う部門です。証券・銀行・保険業界においては、NRIのシステムが市場の根幹を支えていると言っても過言ではありません。特に日本の証券取引インフラには深く関与しており、その安定性と信頼性は非常に高く評価されています。
📌NRI最大の特徴は、戦略コンサルティングからIT実装までを自社で担う“ハイブリッド型モデル”にあります。
外資系コンサルが戦略立案に特化し、SIerが開発・運用を担当する分業体制を取るのに対し、NRIでは1つの企業体の中で構想と実行の両輪が密接に連携しています。
この体制により、提案が「机上の空論」に終わることなく、クライアントの現場に落とし込まれる実効性の高い支援が可能となります。さらに、両部門間で人材の異動や協業もあり、単一の職種に閉じない多様なキャリアパスが描ける点も、NRIを志望する学生にとって魅力的です。
📌NRIのもう一つの大きな特徴は、政府や日本を代表する大企業との継続的かつ深いネットワークです。
財務省・経産省など中央官庁との政策協議や調査業務、野村證券・大手通信会社・商社などとの経営改革支援は、長年にわたって築かれてきた信頼の上に成り立っています。これにより、プロジェクトの初期構想段階から関与できることが多く、「対等なパートナー」としての支援が求められます。就活生から見ると、“日本社会の中枢に関われる”というやりがいが、大きな魅力として映るのです。
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NRIは、毎年外資系戦略コンサルや総合商社と並び、難関志望層の学生からの人気を集めています。その理由は単なる「日系大手だから」「高収入だから」といった表層的な魅力にとどまりません。むしろ、多様なキャリア志向に応えうる柔軟な事業構造と、育成重視の働き方、そして社会貢献性の高い仕事が、学生から本質的な支持を受ける背景となっています。
🌟NRIは、戦略コンサル・政策シンクタンク・ITソリューション企業という三重の性格を併せ持つ稀有な企業です。
そのため、下記のように、異なるタイプの就活生がそれぞれの価値観に基づいて惹きつけられています。
📝このように、「NRIに入れば○○ができる」という多層的な納得感が、学生からのエントリー数を押し上げています。
NRIの社員は「ロジカルで落ち着いた人が多い」と語られることが多く、面接や座談会を通じて感じる社風の安心感も人気の一因です。特に特徴的なのは、地頭の良さと人あたりの良さを兼ね備えた“知的な協調型人材”が多いこと。体育会系的なパワフルさや自己主張の強さよりも、チームで深く考え、冷静に対話する文化が根づいています。
📌こうした社風は、選考時にもよく見られ、面接でも「対話を通じて深く掘り下げられる」といった声が多く聞かれます。これは、初めての就活で企業文化に敏感な学生にとって、大きな安心材料となっています。
民間企業の経営改革支援だけでなく、官公庁や自治体との政策検討や社会制度設計にも関わるNRIの業務は、“社会を変える仕事”を志向する学生に強く響きます。たとえば、医療制度改革、金融インフラ再構築、災害時の行政支援体制の検討など、公共性・社会性の高いテーマを扱う機会が豊富です。
NRIでは、夏・秋を中心にインターンが開催される一方で、インターン経由での早期選考ルートと、本選考ルートが並行して存在します。「インターンに出ないと不利になるのか?」「むしろ本選考一本に絞った方が効率的では?」といった声も多く聞かれますが、実際には自分のタイプや志望度によってどちらを選ぶべきかが変わるのが実情です。
NRIのインターンは、コンサルティング業務の擬似体験やグループワークを通じて、仕事の進め方・思考の深さ・チームの雰囲気を実感できる貴重な機会です。また現場社員との交流も多く、「社風が自分に合うか」「関心のある領域はどこか」を体感できる点も大きなメリットです。特に戦略コンサルや外資系との併願を考える学生にとって、NRI独自の文化や働き方を知る良い機会です。
📌インターンに参加した学生の一部には、そのまま早期選考に呼ばれるケースもあります(年によって運用は異なりますが、夏インターン→秋~冬の早期選考は比較的定番化)。
早期選考は参加者数が絞られる分、倍率がやや下がる傾向にあるとされ、インターン経由の方が内定に近づく可能性が高いという声もあります。ただし、インターンからの内定は「即決」ではなく、別途本選考に近いプロセスを経る必要があるため、準備を怠ると逆に失速するリスクもあります。
一方で、インターンに出ていない学生でも本選考から内定を得る例は数多くあります。実際に「外資の対策に集中していてNRIのインターンには出られなかったが、2月の本選考から逆転した」というケースも少なくありません。
NRIの本選考では、ES・Webテスト・人物面接など、しっかりと学生個人を見極める構成になっており、「インターン組だから優遇」「インターン未経験だから不利」という単純な評価はなされません。
📌特に論理的思考力や志望動機の一貫性が評価されるため、限られた時間での集中対策でもチャンスは十分あると言えます。
結論として、NRIに対して明確な志望度がある場合は、なるべく早期からインターンに参加することを推奨します。企業理解と接点形成、そして早期選考のチャンス獲得という3点でメリットが大きいためです。一方で、「インターンには出られなかった」「当時は他社志望だったが、今は本気でNRIを目指したい」という人でも、本選考から十分に挽回できる構造になっているため、焦る必要はありません。
NRIではここ数年、新卒採用数を大幅に増やしており、2024年度にはついに年間500名を超える規模に達しました。かつては限られた枠の“エリート集団”というイメージもありましたが、現在では採用対象の幅が広がり、地頭の良さや論理的思考力があれば、学部・大学を問わず十分に内定が狙える企業になっています。
2020年度には308名だった新卒採用数が、2021年には393名、2022年には399名、そして2023年には466名に。直近の2024年度では504名と、わずか4年で約200名以上の増員を記録しています。
🌟採用枠の増加は、NRIが今まさに成長フェーズにあることを示しており、それに応じて多様な人材が必要とされている状況です。
NRIの新卒採用は、大きく「コンサルティング事業本部」と「ITソリューション事業本部」の2部門に分かれています。いずれも大量採用を行っていますが、採用対象や求められる素養には明確な違いがあります。
🔹コンサルティング部門
文理問わず採用されますが、特に地頭の良さ・論理展開力・社会課題への関心などが重視される傾向にあります。文系出身者の比率も比較的高く、早慶・旧帝大を中心とした層からの応募が目立ちます。
🔹ITソリューション部門
採用者の多くは理系出身者、特に大学院卒が中心です。情報工学・数理・統計などを専門とする学生が多く、東京工業大学や筑波大学、東北大学といった理系総合大学の存在感も大きくなっています。実装力だけでなく、システム構想段階から関与する上流工程志向の人材が求められている点が特徴です。
📝このように、部門によって必要とされる適性やバックグラウンドに違いがあるため、エントリー時点での明確な志向と自己理解が内定へのカギとなります。
NRIの新卒採用では、毎年難関大学を中心に、幅広い出身大学から内定者が輩出されています。特にここ数年は採用人数の増加に伴い、多様なバックグラウンドを持つ学生に門戸が開かれる傾向が強まっています。
2024年度の実績を見ると、慶應義塾大学からは約70名、早稲田大学からは約60名が内定。東京大学(約32名)、京都大学(約23名)、東京工業大学(約20名)、大阪大学、東北大学、北海道大学などの旧帝大や、東京理科大学・筑波大学などの理系総合大学も多数内定しています。
📌これら上位大学群だけで、全体の約40%近くを占めています。
上位大学の存在感が大きい一方で、中央大学、明治大学、同志社大学、関西学院大学、上智大学、立命館大学などの中堅私大、あるいは新潟大学、静岡大学、広島大学、熊本大学といった地方国公立大学からも毎年内定者が出ており、必ずしも一部の学歴層に限定されているわけではありません。
NRIは一貫して「学歴だけでは見ない」というスタンスを取っており、実際の選考ではES・Webテスト・面接を通じた総合評価が行われます。思考の構造化力、問題意識の深さ、企業との親和性などが重視されるため、学歴だけで落とされるということは基本的にありません。とはいえ、結果として地頭が強く、NRIのカルチャーにフィットしやすい上位層の大学に内定者が多くなる傾向はあります。
NRIの内定者に難関大学出身者が多いことは事実ですが、実際に中堅私大や地方国公立大学からの内定者も多数存在しており、選考過程で問われるのは個々の思考力や志向性、価値観の深さです。この章では、NRIが学歴以外に重視しているポイントを具体的に紹介します。
NRIの選考全体を通じて一貫して問われるのが、「情報を整理し、論理的に筋道立てて説明する力」です。ESでは複数の質問項目に対して要点を明快に伝える力が求められ、面接では抽象的な問いに対しても落ち着いて思考し、構造的に説明できるかが見られます。
📌特にケース面接が少ないNRIにおいては、「普段の言語運用のなかで論理性が出ているか」が重要であり、学歴に依存しない地頭と伝達力のバランスが評価の対象となります。
テンプレ的な回答や“就活用に整えられた”志望動機では、NRIの面接官は納得しません。
📌「なぜNRIなのか?」「なぜ自分はコンサルに関わりたいのか?」といった問いに対して、自分の経験や価値観とつなげて語る姿勢が強く評価されます。
たとえば、過去の研究や課外活動で直面した課題を起点に、NRIでどのように社会課題に向き合いたいのかを論理的に展開できると、評価は一気に高まります。
人物面接では、論理力や志向性だけでなく、NRIのカルチャーに馴染めるかどうかも重要な評価ポイントとなります。
📌NRIは「ロジカルでありつつ穏やかで協調的な人が多い」と言われる社風が特徴で、選考でも「人当たりの良さ」「対話姿勢」「謙虚さと自信のバランス」が重視されます。
論理性をアピールしようとして押しの強い話し方や過度な自己主張をしてしまうと、評価が下がるケースもあるため注意が必要です。
このように、NRIの選考では、自分の頭で考える力・言葉にする力・周囲と協調する力が何よりも重視されます。学歴はあくまで“参考情報”にすぎず、本選考では「深く考えてきたか」「自分の言葉で語れるか」が勝負になります。
NRIを志望する学生は他にも外資戦略ファームや総合系ファーム、国内系シンクタンク・調査機関(日本総合研究所、大和総研、三菱総研など)を志望しているケースが多いでしょう。
📌これらと比べた際、NRIの選考はケース面接よりも人物面接中心であり、特に「なぜNRIか」「どんな社会課題に取り組みたいか」といった志向性に対する深い問いかけが行われます。
MBBのようなフェルミ推定・ケース面接的な選考はないものの、代わりに思考の深さ・一貫性・構造化力が求められ、決して“簡単”とは言えません。
✅特に評価されるのは、以下のような能力です:
- 抽象的な質問に対して、自分の経験と価値観を結びつけて説明できる力
- 「どのように社会に貢献したいか」という視座の高さ
- 表面的でない、本質に迫るような自己分析と論理展開
NRIの特徴は、どの部門においても「地頭」や「論理力」といった要素が、ケース面接や筆記試験ではなく、“対話”を通じて見極められる点にあります。質問の仕方は穏やかですが、掘り下げは深く、「なぜ?」を何層にもわたって重ねてきます。
外資のような高速処理型の難しさはありませんが、むしろ準備不足・自己理解の浅さは即見抜かれるため、選考通過のためには“時間をかけて考え抜いた人”が最終的に勝ち残る傾向があります。
NRIの新卒採用は年々規模を拡大しており、表面上は「間口が広い」と捉えられがちです。しかし、実際には各部門ごとに異なる基準でふるいにかけられ、最終的に内定を勝ち取るには、志望動機の精緻さや思考の深さが強く問われます。以下では、経営コンサル部門とITソリューション部門に分けて、その難しさの実態を整理します。
コンサルティング事業本部の採用枠は、全体の中でも比較的少数に限られており、推定100~150名前後とされています。一方で、NRIを志望する学生の中でもこの部門に応募する層は非常に優秀で、全体の母集団(年間5,000〜6,000名)からすると倍率30倍以上の狭き門になることも珍しくありません。
ITソリューション事業本部は、全体の採用人数の中でもっとも大きな枠を持つ部門です。たとえば2024年度では500名以上の採用のうち、実に300〜350名程度がこの部門の採用と見られています。一見すると“採用されやすそう”な印象を受けますが、実際には情報・数理・統計などの高度専門性を持つ学生が多く集まっており、倍率は15〜20倍程度と推定されます。
📌NRIの選考全体に共通するのは、受験者の“素の思考”が見られているということです。
準備されたテンプレートや、ガクチカ・志望動機の「形の良さ」では評価されず、むしろ自分なりの価値観や問題意識を、自分の言葉で構造的に語れるかが評価の分かれ目となります。
📌そしてもうひとつの特徴は、受験者層の完成度の高さそのものがハードルを引き上げていることです。
コンサル部門では社会課題へのまなざしや言語化力のある学生、IT部門では技術とビジネスをつなぐ構想力を持つ学生が集まりやすく、結果として選考の「見えないハードル」は非常に高くなっています。倍率という数字では測りきれない難しさがあります。
NRIのインターン選考では、ES(エントリーシート)が最初の足切りポイントとなります。設問はわずか2問・各400字とシンプルですが、NRIが重視する「論理性」「構造性」「言語化力」を短文で示さなければならないという点で難易度は高めです。選考通過率は概ね4〜5割程度とされますが、「とりあえず出す」層が脱落し、準備した層のみが勝負ラインに立てる構造になっています。
この設問は、単なる志望動機ではなく“社会課題と自分の視座”を重ねられるかを見ています。よくある「成長したいから」「就活のために参加したい」などの動機は、明確な減点対象になる傾向があります。
求められるのは次の3点です:
- NRIの業務理解:公共分野・社会課題・システム構築・データ分析など、NRIが実際に取り組んでいる事例や業務分野に言及する
- 自分の関心との接続:自身の経験や問題意識と、上記のNRI業務をどのように結びつけたか
- インターンで得たいもの:単に学びたいではなく、どのような問いに対して“答えのヒントを得たいか”という目的の具体性
たとえば、「地域医療の情報格差を是正する政策提言に関心がある → NRIが厚労省と行った〇〇政策調査に惹かれた」という形で、企業のアウトプットと自分の問題意識を“地続き”で語れると非常に強いです。
この設問の目的は、「抽象的な問いに対して、自分の言葉で構造化しながら答える力」を見ることです。
⚠️選考官は、例えそのものの面白さではなく、“なぜその例えが自分を表しているのか”という論理の精度を評価しています。
例として:
- 「私は“多面鏡”のような人間です。なぜなら、相手によって見せる角度を変えつつも、本質的な価値観は変えないからです」
- 「私は“地下鉄”のような存在です。表には出ずとも、人と人をつなぎ、目的地に向けて着実に進むことを得意としています」
といった構成が好まれます。発想のユニークさ×一貫した論理構成のバランスが、合否を左右します。
なお、「正解」がある設問ではありませんが、例えの深堀りが甘い・抽象と具体のバランスが悪いと落選しやすい傾向にあります。
🔹自分の言葉で語れている
模範解答をなぞるような“型”よりも、自分自身の経験や興味関心から出てきた語り口のほうが通過率は高いです。
🔹抽象と具体の往復ができている
「理念的な志望理由」だけでなく、それを支える具体経験や将来ビジョンと結びつけられているか。
🔹一貫性と構造性がある
NRIは論理構成を非常に重視するため、「最初に述べた主張が最後までブレていないか」「理由と結論が論理的につながっているか」が評価軸となります。
NRIのWebテストは、エントリーシート通過後の最初の実力審査です。形式は多くの就活生にとって馴染みのあるSPIですが、通過ラインが非常に高く、事前対策なしでは突破が難しいため注意が必要です。
NRIが導入しているのは、リクルート社が提供するSPI形式(Webテスティング)です。構成は以下の通り:
- 言語:語彙・文章の並び替え・長文読解など
- 非言語:四則計算・表の読み取り・推論問題など
- 性格検査:一貫性・協調性・誠実性などが問われる
形式自体は一般的ですが、他社と比べて難易度が1段高い“足切りライン”に設定されているのが特徴です。SPI自体に苦手意識がない学生でも、油断して無対策で挑むとあっさり落とされるケースが目立ちます。
ESと同様、NRIのWebテストも「倍率の1段階目を下げるフィルター」として機能しています。特に理系・院生・MARCH以上の層が受験母体の中心となるため、一定以上の学力がある者同士での戦いになります。
そのため、SPIのような基礎的問題であっても、
といった“取りこぼしのない正確さ”が強く求められます。
SPIの内容自体は市販問題集で十分にカバーできますが、NRIの場合は単なる解法暗記ではなく、制限時間内で正確に解き切る“処理能力”が問われます。
対策としては以下が有効です:
- 市販のSPI対策本を2冊以上こなす(特に非言語)
- 本番と同形式の模試型Webテストを使って時間感覚を鍛える
- 苦手分野(推論・表読みなど)を重点的に潰す
特に非言語分野では「焦って捨て問を見誤る」ことが大きな落因となるため、時間管理と見切りの判断訓練も重要です。
SPIの性格検査部分も足切りに使われていると見られており、「自信がない」「ストレス耐性が低い」と出ると不利になる可能性があります。
あくまで自分らしく、しかし「社会人としてやっていけそうか」という視点を持ったバランスある回答が好まれます。
ES・Webテストを突破すると、一次面接・二次面接/GDが実施されます。ESやWebテストを突破した学生が対象となるため、いずれのステージも一定以上の地頭や表現力を備えた優秀層が集まる点が特徴です。
📌とりわけNRIの面接は、戦略コンサルや総合コンサルのような「ケース面接中心型」とは異なり、ESの設問内容や自己理解に根ざした深掘り型の面接で構成されています。
これは一次・二次共通で、論理的思考力と抽象的な対話の質を見抜く設計となっています。
一次面接は学生2~3人の集団面接形式で行われ、主にエントリーシートに記載した「NRIを志望する理由」「自分をモノに例えると?」といった設問を起点に、1人ひとりの回答をじっくり深掘りされます。
特に評価されるポイントは以下の通りです:
- 抽象化された自己理解を他者に伝える構造性
- 例えと自分の特性の“論理的な一貫性”
- 問い返しや揺さぶり質問に対する“柔軟な再構成力”
例えば、「なぜそのモノを選んだの?」「別のモノでも同じ特徴を持つけど、何が違うの?」といったように、論理の裏付けや概念の境界を突く鋭い質問が飛んできます。
また、面接官はあえて解釈の余白がある問い方をすることが多く、その場でどう受け止め、どのように言葉を選んで伝えるかが問われます。
📝準備してきた原稿をなぞるだけでは通用せず、自分の言葉で再構築する即興的な思考力が求められます。
最終段階となる二次面接とGDでは、さらに深い観点から受験者が評価されます。
【二次面接の特徴】
- ESに書かれた内容をさらに高い解像度で掘り下げられる
- 「自分の価値観」「意思決定プロセス」「チームでの立ち振る舞い」など、抽象的だが中核的なテーマが主
- 面接官も現場のマネージャークラス以上に変わり、思考の矛盾や曖昧さを即座に指摘されるようになる
ここでもケース問題のような出題のされ方はしませんが、逆にそれゆえに、“言葉の説得力”や“問いに対する姿勢”の違いが明確に出るフェーズです。
【GD(グループディスカッション)の特徴】
- テーマは抽象系(例:「理想的な組織とは」「信頼とは何か」など)または政策・ビジネス課題
- 一次面接を突破した学生同士で行うため、発言レベルも議論の構造も非常に高度
- 評価されるのは、論点の整理・議論の抽象度調整・他者意見の言語化と統合力
一方的に話すタイプは逆に評価を落としがちで、“場の論点を引き出し、深め、まとめる役割”が最も評価される傾向にあります。
多くの外資戦略ファーム(例:マッキンゼー、BCG)や総合コンサル(例:アクセンチュア、デロイト)は、ケース面接を通じてロジック力や仮説思考を測るのが一般的です。しかしNRIは、あえてそうした「訓練された型」では見抜けない領域に踏み込む形式を取っています。
- 形式的なフレームワークでなく、自分の頭で考える力
- 問いの背後にある文脈を汲み取り、自己の価値観と接続する力
- 他者と対話しながら抽象度の高い議論を構築する力
これらが面接やGDを通して見られており、“論理”より“意味”のやりとりを重視する選考姿勢が、NRIの大きな特徴といえるでしょう。
NRIではWebテストの足切り水準が高く、また他ファームとの併願を見据えるならケース面接対策も欠かせません。限られた時間の中で効率よく実力を高めるには、良書の選定が極めて重要です。
下記記事では、実際に内定を獲得した学生が選んだ“本当に使える”対策本を10冊厳選して紹介しています。自分に合った一冊を見つけたい方はぜひ参考にしてみてください。
▶【内定者が厳選】ケース面接対策に最適な本10選 - CaseMatch(ケースマッチ)| 完全無料のAIケース面接対策
野村総合研究所(NRI)の選考は、華やかな対外的ブランドとは裏腹に、本質的な思考力・自己理解・構造的対話能力を問う、奥深いプロセスです。他のコンサルティングファームとは異なる視点で選考が設計されているからこそ、表面的な対策では突破が難しいのが実情です。
これまでの内容を踏まえ、NRIを志望する学生が今すぐに取り組むべき3つのことを整理します。
① ES対策は「短文×構造」で“自分らしさ”を言語化せよ
たった200字の設問であっても、NRIはその中に「思考の質」「表現力」「自己分析の深さ」を見出します。形式的なテンプレに頼らず、自分の言葉で語る・構造的に伝える練習を、早めに始めましょう。
② Webテストは“処理能力”勝負。SPIでも侮るな
SPIは馴染み深い形式ですが、通過ラインは非常に高く、他社とは別次元の選抜機能を果たしています。本番形式に近い模試を繰り返し、時間配分や苦手分野の補強を徹底しましょう。対策は“量より質”です。
③ 「ケース対策」よりも「抽象思考と対話力」を鍛えるべし
NRIの面接では、他ファームのようなケース問題は出題されません。ESの内容をベースにした抽象的な問いへの応答力・自分の考えを言葉にする対話力が合否を左右します。友人や指導教員と深い問いで議論を重ねるなど、普段から「考える習慣」を持つことが最大の対策になります。