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社会人年収平均は478万円|年代・性別・雇用形態別の見方と転職判断

年収

2026/10/05

社会人年収平均は478万円|年代・性別・雇用形態別の見方と転職判断

目次
  • 社会人の平均年収は478万円


  • 平均年収478万円が示す対象と含まれるもの


  • 平均と中央値を混同しないための確認点


  • 年代と性別で見る年収の違い


  • 年代別に年収が変わる理由と数字の読み方


  • 男女別の差を見るときに確認したい雇用形態と勤続年数


  • 雇用形態と勤続年数で見る年収の違い


  • 正社員と非正規雇用では年収比較の前提が異なる


  • 勤続年数が給与に反映される仕組み


  • 学歴別の年収は統計の出典をそろえて比べる


  • 国税庁の平均給与には学歴別の公表値がない


  • 学歴だけで年収を判断できない理由


  • 業種と企業規模で年収差が生まれる理由


  • 業種別の年収は職種と役職まで確認する


  • 企業規模別の数字を求人選びに使う方法


  • 平均年収以上を目指しやすい仕事



  • 高い専門性や成果責任が求められる職種では年収を伸ばしやすい


  • 平均年収を自分のキャリア判断に使う方法


  • 比べるべき条件をそろえて現在地を把握する


  • 年収だけで転職先を決めないための確認項目


  • 年収アップを目指すなら転職前に市場価値を整理する


  • 年収が上がりやすい転職と下がる可能性がある転職


  • 選考で実績と希望年収を伝える準備


  • 社会人の平均年収をキャリア選択に生かすための要点


  • 統計は自分に近い条件で読み替える


「自分の年収は社会人全体で見ると低いのか」「転職で提示された年収は妥当なのか」と気になるとき、平均年収は便利な出発点になります。ただし、年齢、職種、雇用形態、勤務先が違う人をまとめた数値なので、平均だけで待遇の良し悪しは決められません。

この記事では、社会人年収平均478万円の意味と内訳を確認し、自分に近い条件で統計を読み替え、転職判断に役立てる方法を解説します。

社会人の平均年収は478万円

平均年収478万円が示す対象と含まれるもの

国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。前年の460万円から18万円増え、前年比3.9%増となりました。国税庁の調査概要によると、対象となった給与所得者は5,137万人です。

この数字は、1月から12月まで継続して働き、12か月分の給与支給を受けた民間の給与所得者を対象にしています。年の途中で退職・入社した人や、短期間だけ働いた人を含む全就業者の平均ではありません。公務員、自営業者、フリーランスの事業所得、投資収入も対象外です。したがって「すべての社会人の平均収入」と理解するのは正確ではありません。

また、平均給与は給料・手当に賞与を加えた、給与所得控除前の年間収入です。税金や社会保険料を引いた手取り額ではなく、毎月の基本給とも異なります。国税庁の用語解説を見れば、通勤手当など非課税扱いの金額にも注意が必要だと分かります。求人票の「想定年収」は残業代の扱いによっても変わるため、統計と同じものとは限りません。

たとえば月給30万円、賞与が年間120万円なら年収は480万円です。年俸制で月40万円、賞与なしでも年収は480万円になります。しかし前者は賞与の支給月に家計が左右されやすく、後者は月々の収入が安定します。固定残業代が含まれるか、残業代が別途支給されるかでも、働き方と実質的な時給は変わります。

478万円は手取り額ではなく、1年を通じて勤務した民間給与所得者の給料・手当・賞与を合計した平均です。自分の年収と比べる前に、対象と定義を確認しましょう。

平均年収478万円の対象と内訳を示す図

平均と中央値を混同しないための確認点

平均値は、対象者全員の年収を合計して人数で割った数値です。高年収の人が一定数いれば数字は押し上げられます。そのため、平均年収478万円は「社会人の半数が478万円以上」という意味ではありません。平均だけを基準にすると、自分との距離を必要以上に大きく感じることがあります。

中央値は、年収を低い順に並べたときに中央に位置する人の値です。平均と中央値を併記した調査なら、収入の分布がどの程度偏っているかを把握しやすくなります。ただし国税庁の民間給与実態統計調査は平均給与を中心に公表しており、全国の中央値を同じ表から直接は読めません。別の統計を参照する場合は、調査年、正規・非正規を含むか、個人収入か世帯収入かをそろえてください。

転職サイトの平均年収も、登録者の申告値なのか、掲載求人の想定値なのかで意味が違います。調査主体、対象者、調査年、年収の定義が異なる数字は、並べても正しい比較になりません。平均を見て焦るのではなく、比較の条件を確認する習慣をつけることが大切です。

年代と性別で見る年収の違い

年代別に年収が変わる理由と数字の読み方

令和6年分の国税庁統計では、男女計の平均給与は20〜24歳で277.1万円、25〜29歳で406.9万円、30〜34歳で448.7万円です。年齢が上がるにつれ増え、55〜59歳では571.6万円となり、60歳以降は低下します。年齢階層別の統計表を確認すると、年齢ごとの傾向を詳しく把握できます。

年齢層

平均給与

読み方

20〜24歳

277.1万円

入社年次や勤務月数の影響を受けやすい

25〜29歳

406.9万円

職種や賞与、残業代の差が広がり始める

35〜39歳

482.1万円

昇格と転職による個人差が大きくなる

45〜49歳

540.0万円

役職、企業規模、勤続年数の影響が大きい

55〜59歳

571.6万円

年齢階層で最高水準だが一律ではない

年齢とともに平均が上がる背景には、定期昇給だけでなく、経験に応じた役割の拡大、管理職登用、賞与の増加があります。一方で、同じ30代でも未経験転職直後の人と、同じ会社で10年以上働いた管理職候補では前提が異なります。地域、残業時間、営業インセンティブの有無によっても年収の差は広がります。

年齢別の統計は、今すぐ達成すべき目標額ではなく、キャリアを考えるための地図です。異業種や未経験職種に移るなら、年齢が上でも新しい職種での経験は初期段階として評価されることがあります。転職直後の年収だけでなく、2〜3年後にどの等級や役割へ進めるかまで確認しましょう。

年代別平均は、同年代の全員に期待される金額ではありません。年齢だけでなく、職種、経験年数、役職、勤務地をそろえて比較することが重要です。

男女別の差を見るときに確認したい雇用形態と勤続年数

国税庁統計の平均給与は男性587万円、女性333万円です。国税庁の調査概要で示される差を、個人の能力や努力だけで説明することはできません。職種構成、役職比率、雇用形態、勤務時間、勤続年数、賞与がある企業に勤務する割合など、多くの要素が重なっているためです。

たとえば同じ職種でも、管理職かメンバーか、フルタイムか短時間勤務かで年収は変わります。育児や介護と両立するために働く時間を調整する人の割合が異なれば、統計上の差にも影響します。女性平均や男性平均をそのまま自分の基準にせず、同性・同年代・同雇用形態・近い職種まで条件を近づけて見ましょう。

転職先を比べるときは、額面年収のほか、固定残業の時間、賞与実績、時短勤務時の賃金、評価基準、制度の利用実績を確認してください。平均値は不安を増やすための数字ではなく、自分が確認すべき条件を洗い出すための材料です。

雇用形態と勤続年数で見る年収の違い

正社員と非正規雇用では年収比較の前提が異なる

令和6年分の国税庁統計では、正社員・正職員の平均給与は545万円、正社員・正職員以外は206万円です。国税庁の調査概要で差が生まれるのは、時間給と月給の違いだけではありません。年間の勤務時間、賞与、昇給、担当する責任の範囲、福利厚生が異なることも大きく影響します。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、正社員・正職員の所定内給与額は月33万6,300円、正社員・正職員以外は22万6,600円です。ただしこれは賞与や残業代を含まない月例賃金であり、常用労働者10人以上の民営事業所を対象にしています。調査の注意事項を踏まえると、国税庁の年間給与と単純比較できない理由が分かります。

契約社員から正社員になる場合、初年度の年収が大幅に増えなくても、賞与、退職金、研修、配置転換、昇給の選択肢が増えることがあります。反対に正社員から業務委託へ移る場合は、売上が高く見えても、税金、保険料、営業費、休業時の収入を自分で負担します。雇用形態をまたぐ転職では、生活を維持するために必要な条件を年収以外にも書き出しましょう。

雇用形態別の年収差は、同じ仕事を同じ時間した場合の差ではありません。年収の内訳、勤務時間、福利厚生、将来の昇給を分けて比べてください。

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勤続年数が給与に反映される仕組み

勤続年数別の平均給与は、1〜4年で347.7万円、10〜14年で470.3万円、20〜24年で611.5万円、30〜34年で750.9万円です。勤続年数別の統計表では、長く勤める層ほど概ね高い傾向が見られます。

長期勤続で収入が増えるのは、在籍年数そのものより、在籍中に役割と責任が広がり、昇格や役割給の上乗せが起きるためです。一方で、勤続年数が長いだけで転職市場で有利になるわけではありません。社内独自の手続きだけに経験が偏ると、外部で再現できる強みを説明しにくくなる場合もあります。

転職を考えるなら、「何年いたか」だけでなく、どんな課題を解き、何を改善し、どの成果を継続して出したかを整理してください。異動が多い人は部署ごとの在籍期間と、通算で培った専門性を分けて説明すると伝わりやすくなります。

学歴別の年収は統計の出典をそろえて比べる

国税庁の平均給与には学歴別の公表値がない

「大卒の平均年収」も知りたくなるでしょう。しかし国税庁の民間給与実態統計調査は、年齢、勤続年数、業種、企業規模などを公表する一方、学歴別の年間平均給与を同じ形式では公表していません。令和6年分の統計表一覧から確認できるため、478万円と別調査の大卒賃金を同一の年収データとして並べることはできません。

学歴別の参考値には、厚生労働省の賃金構造基本統計調査があります。令和5年調査の男女計・年齢計の所定内給与額は、高校28万1,900円、専門学校30万200円、高専・短大29万7,400円、大学36万9,400円、大学院47万6,700円でした。学歴別賃金の統計表が示すのは賞与を含まない月額賃金です。12倍しても、賞与、残業代、対象事業所の条件が違うため、国税庁の平均年収とは同列に扱えません。

学歴別データを見るときは、年間給与か月例賃金か、賞与を含むか、調査対象は誰かを確認してください。見出しが「平均年収」でも、月給を単純に12倍した数字が使われていることがあります。

学歴別の数字では、年収と月例賃金を混ぜないことが出発点です。出典、対象、賞与の扱いをそろえて読んでください。

学歴だけで年収を判断できない理由

学歴は応募要件や新卒時の初任給に関係する場合がありますが、就業後の年収を単独で決めるものではありません。職種、企業の賃金制度、役割、成果、地域、転職のタイミングが重なって収入は変わります。大学院卒でも専門性を生かせない業務なら差が出にくく、高卒でも技術、営業、マネジメントの経験によって収入を伸ばす人はいます。

中途採用で重視されるのは、募集ポジションで成果を出せる根拠です。営業なら売上だけでなく顧客層、商材、目標達成率、工夫を伝えます。エンジニアなら開発環境、担当工程、品質や速度を改善した経験が判断材料になります。学歴欄を正確に書いたうえで、職務経歴書の実績を具体化することが年収交渉にもつながります。

業種と企業規模で年収差が生まれる理由

業種別の年収は職種と役職まで確認する

国税庁の令和5年分統計では、業種別の平均給与は電気・ガス・熱供給・水道業が774.9万円、金融業・保険業が652.0万円、情報通信業が649.2万円でした。一方、宿泊業・飲食サービス業は264.1万円です。国税庁の業種別平均給与資料を見ると、業種差は確かにあります。

ただし、業種平均だけで「この業界へ移れば年収が上がる」と決めるのは早計です。情報通信業でも開発、営業、コーポレートでは報酬構成が異なります。金融業でも個人営業、法人営業、専門職、本部企画では、求められる経験と成果の測り方が違います。同じ職種名でも、管理職かメンバーか、固定残業を含むか、インセンティブがあるかで年収レンジは変わります。

高年収の業界には、高い専門性、成果責任、繁忙期の長時間労働を伴う場合もあります。業種平均を入口にしつつ、求人の職種別レンジ、任される役割、評価指標、働き方まで読みましょう。年収の上限だけでなく、その水準に到達するための経験が自分に積めるかを考えることが重要です。

業種別年収は業界選びの地図にはなっても、あなたの提示年収を予測する答えにはなりません。職種、役職、成果報酬、働き方を求人ごとに確認してください。

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年収比較でそろえる年齢、雇用形態、職種、企業規模の条件

企業規模別の数字を求人選びに使う方法

令和5年分の国税庁統計では、資本金10億円以上の株式会社の平均給与は652.6万円、資本金2,000万円未満の株式会社は385.7万円でした。企業規模別の統計表を使う際は、この区分が従業員数ではなく資本金階級である点に注意してください。

大企業は賃金テーブル、賞与、福利厚生が整う場合が多い一方、採用要件が高く、担当領域が細分化されることがあります。中小企業やスタートアップは初年度年収が必ず高いとは限りませんが、早期に広い仕事や責任を担い、成果に応じた報酬交渉をしやすいケースもあります。会社規模は優劣ではなく、報酬の作られ方と経験の積み方を知る軸です。

求人票では資本金だけでなく、従業員数、売上、利益、直近の昇給実績、賞与実績を確認しましょう。面接で入社後の等級、評価の頻度、年収レンジが上がる条件を質問することも、ミスマッチを防ぐ行動です。

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畑中 翼

著者

畑中 翼
Senior Manager

フジクラで研究開発・新規事業開発に従事した後、アクセンチュア、デロイト、イグニション・ポイント、ADLでコンサルティングを経験。現在はSenior Managerとして転職支援を担当。製造業・R&D領域に強みを持ち、QUNIE Award 2024優秀個人賞、外資就活ネクストAランクの実績を持つ。

山岡 直登

監修者

山岡 直登
Director

銀行法人営業、JAC Recruitment、パーソルキャリアでのRPO・企業人事を経て、フォルトナにてコンサル転職支援に従事。現在はCaseMatchのDirectorとして人材紹介を担当。ビズリーチSランク、新興系コンサルティングファーム年間Award 2025の実績を持つ。

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